Netflixのマーケティング戦略から学ぶ、個人起業家の集客の成功ポイント
うわあ今日もうっかりNetflix見過ぎたっす!今から仕事するっす!!
あるある。ところでどうしてNetflixって人気か知っている?これを学ぶとまるおくんもマーケティングレベルが1つ上がるかもよ!
まじっすか!じゃあNetflixリサーチするのが今日の仕事っすね!
・SNS集客をしているが新しいお客様にであえていない
・リールやTikTokをがんばっているけれど集客につながらない
・動画による拡散で認知度をあげて新しいお客様にであうNetflixの戦略
・無料会員から有料会員まで飽きさせずに惹きつけるポイント
なぜNetflixが世界一位なのか?Netflixの歴史
NetflixははじめTSUTAYAやゲオのようにレンタルDVDからスタートしたんだよ
そこからどうやって今の配信サービスで成功したんすか?
Netflixは、世界最大のストリーミングサービスの一つであり、映画やテレビ番組のオンデマンド配信を行っています。
Netflixは本社がアメリカにあり1997年8月29日にリード・ヘイスティングス(Reed Hastings)とマーク・ランドルフ(Marc Randolph)によって設立されました。現在、190か国以上で利用できます。
当初はDVDのレンタルサービスとしてスタートしましたが、2007年にストリーミングサービスを開始しました。
実は最初にストリーミングサービスをはじめたのは別の会社だった!
コンテンツ配信のストリーミング技術を最初に考えたのはNetflixではなく、かつてのライバルであるBlockbusterという会社でした。
2000年代初頭、Blockbusterはオンラインでコンテンツを提供する可能性を模索していましたが、当時のインターネット環境(主にダイヤルアップ接続)が未熟であり、ストリーミング技術も不十分だったため、実現には至らなかったのです。
一方、Netflixは収益性の高いDVDレンタルビジネスからストリーミングサービスへの転換を図り、技術が追いついたタイミングでこの移行を成功させました。
このタイミングの良さがNetflixの成長を加速させ、Blockbusterや他の競合サービスが追いつけないほどの勢いで加入者を増やしました 。
その会員数は2021年時点で、全世界で2億人以上の会員を抱えていると言われています。
まじっすか!ほかの会社を追い抜いていったってことっすね。なんでNetflixがユーザーの心を射止めたんだろう?
1.ストリーミング技術の進歩
Netflixがストリーミングサービスを開始した2007年から技術の進歩により、高品質なコンテンツを迅速かつスムーズに提供することができるようになって自宅で快適に映画やテレビ番組を視聴できるようになり、ストリーミングサービスが急速に普及した
2. モバイルデバイスとスマートテレビの普及
スマートフォン、タブレット、スマートテレビの普及により、消費者はどこでもコンテンツを視聴できる環境が整った。この技術の進歩で視聴の利便性が飛躍的に向上しました。例えば、2010年にiPhoneとiPod Touch向けのNetflixアプリがリリースされ、モバイル視聴が容易になりました。
3. 視聴習慣の変化
ユーザーの視聴習慣も大きく変化しました。従来のテレビ放送や映画館での視聴に縛られず、自分の好きな時間に好きな場所でコンテンツを視聴できることが当たり前となりました。これにより、Netflixの価値提案が大幅に強化されました。
4.オリジナルコンテンツの強化
日本オリジナルコンテンツの制作に力を入れ、特に「テラスハウス」などが大きな話題となりました。Amazonプライムなどのほかとの違いはこのオリジナルコンテンツが充実している点です。
シンプルで使いやすい点もユーザーから高評価
Netflixは幅広い年齢層をターゲットにしていますが、特に若年層やファミリー層に人気があります。こども向けの設定や年齢制限機能、オリジナルアニメシリーズなどがファミリー層に支持されています。
日本市場に特化したコンテンツ制作、シンプルで使いやすいアプリ、豊富なオリジナルコンテンツが人気の要因です。また、懐かしい作品の再展開や日本独自の文化を反映した作品が多くの視聴者に支持されています。
Netflixのマーケティング戦略
Netflixはうまく時代の流れとユーザーのニーズや環境変化に対応できたことで世界中にひろまっていったんだね。
では現在は具体的にどんな戦略を行なっているのかみていこう。
Netflixは、その革新的なマーケティング戦略により、世界中で多くの新規顧客を獲得し、強固なファンベースを築いています。
NetflixのSNS、広告、SEO戦略を中心に、どのようにして新規顧客を獲得し、ファンに変えているのかを詳しく解説します。
YouTubeチャンネルの予告で「気になる!」を引き出す
Netflixは、YouTubeチャンネルを活用して予告編や作品の裏側、インタビュー映像を配信し、視聴者の期待感を高めています。
Instagram・Xで月のおすすめ動画が丸わかり
インスタグラム・Xでは毎月そのつきのおすすめ動画を1ヶ月分まるっと紹介しています。
特徴的なのは
・シリーズ
・映画
・アニメ
と3つに分けて配信日を一覧にしています。
ユーザーが何をみたいのか?何に興味があるかでわかれており、ファンにとっては一目でわかる工夫が助かりますね。
インスタではストーリーズでイベント情報をリアルタイムで共有、Xでは動画配信日のお知らせをしています。
どのSNSでも本編の予告やオフショットなどといったショート動画で「もっとみたい!」という気持ちをひきだしています。
さらにXではアニメ専門アカウントがあり、世界中の日本アニメファンをグッと掴んでいます。
大胆な駅広告も展開
Netflixの広告戦略は新聞や看板、バナー広告など様々展開されています。
特徴的な広告としては「駅広告」が一時期話題になっています。駅一面を活用した大胆かつ印象に残る「上を見ろ、星がある。下を見ろ、俺がいる。」と強烈なメッセージで幅広い層にNetflixの存在をアピールできたのでした。
(引用:【2021年7月版】ネットで話題となった面白い広告3選|アイデアと広告の交差点アドクロ)
人気のシリーズでSEO戦略
一般的なキーワード「ネットで動画」でも競合のサイトと並んで上位表示されています。
とくに目立つのはオリジナル作品での上位表示。「ワンピース 実写」は集英社ジャンプで連載中の大人気漫画を実写版としてNetflixで展開した結果、多くの原作ファンの流入を得られています。
コンテンツの作成と関連キーワードの使用により、ワンピースのほかにも人気の映画タイトルを含むキーワードから大量のトラフィックを生み出すことができます。
AhrefsのデータではNetflixは月間で2億6,700万人以上の訪問者を集め、5,100万以上の被リンクを獲得しており、これがランキングやドメインパワーに大きく影響しています。
メルマガや入会時のアンケート
Netflix はニュースレター(メルマガ)にも力をいれています。最新リリースだけを掲載した一般的なニュースレターを送信するのではなく、個々の受信者に合わせてニュースレターをカスタマイズしています。
また入会時のアンケートでよりユーザーの好みに合わせたコンテンツを提供できるように工夫しています。
Netflixのわかりやすい入会と退会プロセス
会員登録のプロセスがわかりやすくシンプルなのが Netflixの強みの一つ。
ユーザーが迷わずに登録できるように、シンプルなフォームと明確な料金プランを提示しています。
また、デバイスメーカーと連携し、端末に簡単にアプリで登録できる環境を整えています。登録のハードルを下げ、多くの新規顧客を獲得しています。
さらに会員登録後のマイページもシンプルなため、プランアップやメンバーシップキャンセル(退会)もしやすくなっています。
ファミリー層に優しい設定
Netflixは、ファミリー層にも安心して利用してもらえるよう、こども向けの設定を提供しています。
年齢レートが明記され、視聴制限をかけることができる機能や、1つのアカウントでこどもアカウントを管理できるシステムがあります。親が安心して子供にコンテンツを提供できる環境を整えています。
ここでしか見れない動画で惹きつける:作品を通じた顧客層の拡大
オリジナル作品がとにかく充実している点が、AmazonプライムビデオやHuluとの違い!
特別編という形でよく知られているシリーズがNetflix独自の作品として登場していることも多いです。
まったく新しい作品だけでなく、すでに知っている作品で既存のファンを惹きつけることにも成功しています。ここでは2つ例を紹介します。
ポケモンコンシェルジュ
こどもたちに今もなお人気「ポケットモンスターシリーズ」の「ポケモンファンだけでなく、Netflixでドラマや映画を楽しんでいる世界中の方々にも楽しんでもらいたい」という想いから生まれたストップモーション・アニメーションシリーズ「ポケモンコンシェルジュ」。
親子だけでなく「大人になった私たちが共感できるストーリー」でどの層も楽しめる工夫がみられます。
フラーハウス
また1987年から1995年にかけて米ABCテレビで放送された『フルハウス』は日本でも大人気だったドラマ、そのスピンオフシリーズ「フラーハウス」(フルハウスの数年後を描いたシリーズ)も話題になった作品のひとつ。
NHK教育テレビ(現Eテレ)で平成初期のこどもたちが見ていた馴染みのあるシリーズがNetflixでスピンオフシリーズで展開されたことで、映画に特別興味をもっていなかった層もNetflixユーザーになったきっかけになった1つと考えられます。
Netflixがユーザーをファンにさせる仕組み
パーソナライズが満足感を高める
高品質なオリジナルコンテンツとパーソナライズされたマイアカウントで満足感が高いです。
あれこれ自由におすすめされるのではなく、基本的には自分の好みを選択しておくことで、その作品を中心として類似のおすすめジャンル別に表示されています。
まら広告つきの低価格プランを選択しても、YouTubeのような頻回の広告表示がないので視聴者にとっては満足感が高いです。
途切れることなく工夫された新コンテンツの登場で飽きさせない
定期的に新しいコンテンツを追加し、ユーザーを飽きさせない工夫がされています。
とくにオリジナルコンテンツの質と量では右に出るものはいないでしょう。
予想外のストーリー展開や新しいサービスでユーザーを常に喜ばせています。
ここでしか見られない限定感がほかにはない特別さを生み出す
YouTubeでたくさんの予告動画やスピンオフ、出演者のインタビューなどで楽しませつつも、結局は「Netflixでしかみられません」という限定感が視聴者を有料ユーザーとして引き込んでいます。
この次回作や新シリーズの予告を通じて、ユーザーの期待も高め続けています。
他の動画配信サービスとの戦略の違い
Netflixと他のサブスクリプション動画配信サービスの違いは、数あるサブスクリプション動画配信サービスの中でも独自の立ち位置を確立していることです。
ここでは、Amazonプライムや他の競合サービスとの違いをいくつかのポイントに分けて表にしました。
比較項目 | Netflix | Amazonプライム | Hulu | ディズニープラス |
---|---|---|---|---|
オリジナルコンテンツ | 高品質で大量のオリジナル作品(例:「ストレンジャー・シングス」「ザ・クラウン」) | オリジナル作品あり(例:「The Marvelous Mrs. Maisel」)、量はNetflixほど多くない | 独自コンテンツあり(例:「The Handmaid’s Tale」)、グローバル展開は少ない | 主にディズニー関連のオリジナル作品(例:「マンダロリアン」) |
料金プラン | 複数のプランあり、広告なしの基本プラン | 年間プランあり、コストパフォーマンスが高いが広告表示ありの場合も | 広告ありの安価なプランと広告なしのプレミアムプランを提供 | 広告なしのシンプルなプラン |
オフライン視聴 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
多言語対応 | 多言語対応(字幕と吹き替え) | 多言語対応(字幕と吹き替え) | 多言語対応(字幕と吹き替え) | 多言語対応(主にディズニー作品) |
家族アカウント機能 | 充実(複数プロフィール、視聴制限) | 家族アカウント機能は充実していない | 家族アカウント機能は充実していない | 子供向け設定あり、家族アカウント機能はNetflixほどではない |
視聴内容のカスタマイズ | 高度なカスタマイズ(個人推薦、ユーザーフィードバックに基づく改善) | 基本的なカスタマイズ機能を提供 | 基本的なカスタマイズ機能を提供 | カスタマイズの柔軟性はNetflixほどではない |
広告の有無 | 基本的に広告なしのプラン | 広告ありプランあり | 広告ありの安価なプランと広告なしのプレミアムプランを提供 | 広告なし |
グローバル展開 | 広範なグローバル展開 | 広範なグローバル展開 | 一部地域での展開 | グローバル展開進行中 |
アルゴリズムで最適化
Netflixのアルゴリズムは、視聴者の視聴履歴や評価、検索履歴、視聴時間帯などのデータを基に、個々の視聴者に最適なコンテンツを推薦します。
視聴者は自分の好みに合った作品を簡単に見つけることができ、次々と視聴を続ける動機付けとなります。
次のエピソードの自動再生と「ある工夫」でついつい見続けてしまう
シリーズ物のドラマやアニメでは、エピソード終了後に数秒のカウントダウンの後、次のエピソードが自動的に再生されます。これにより、視聴者が視聴を続けやすくなります。
ただ自動再生されるだけでなく、繰り返しになってしまう「オープニング」と「エンディング」の部分まで自動でカット(ワンタッチで視聴も可能)されるのが、続話もシームレスにさらに見続けてしまうポイントです。
そのほかユーザーがNetflixをついみてしまう特徴
操作のシンプルさ: 直感的で無駄のない操作画面により、視聴者が簡単に次のコンテンツを探し出し、視聴を続けられるようにしています。
スマートテレビやデバイスの統合: スマートテレビ、スマートフォン、タブレット、ゲーム機など、さまざまなデバイスでシームレスに視聴できる環境でいつでもすきなところで視聴できます。
高画質ストリーミング: 高速で高画質のストリーミング技術により、画質の低下が少なく、ストレスのない快適な視聴体験が提供されています。
Netflixのマーケティング戦略から学ぶ、集まる集客に切り替えるポイント
ここまでNetflixのマーケティング戦略を分解してきてみました。私たちが個人起業家が置き換え取り入れるべきポイントをピックアップします。
シンプルで明快な操作とプラン
Netflixの他との違いになる特徴は、操作性も会員プランもシンプル明快なところです。ユーザー登録ページやよくある質問のページも見やすく、どこになにがあるか分かり易い構成だからです。
はじめて訪れたユーザーにも、簡単な操作で入会できるのはストレスが少なくてハードルも下がりますよね。年代を選ばないサイト構成が多くのユーザーを幅広くファンにさせている点と考えられます。
あれもこれもと詰め込んであると、サービス精神でお得な気がしてしまいますが、わかりやすさは大切ですね。
SNSで「満足」も「嫉妬」もさせる
どのSNSでもショート動画を通じて作品を紹介し楽しませつつも、続きが気になる構成で思わず本編をみたくなってしまいます。
しかしSNSでしかみれない「出演者のインタビュー」やコラボコンテンツなどもあり、有料会員でないユーザーも楽しめる工夫がみえます。
有料会員になる前から楽しめる工夫が「ちょっとこれは有料の方もみてみようか」という気持ちに段々とさせていくのでしょう。
これからますます、個人起業家も動画の時代っす。予告でたのしみつつ、嫉妬もさせるのが置き換えたいポイントっすね!
SNSやYouTubeでみることができる「続きをみたくなる」動画が本編をNetflixでみたくなるポイント!!
つまり、続きを見たくなる動画作りが個人起業家の動画を使った集客にも必要です。
お客様が集まるYouTube動画の基本から興味をひくための台本づくりまで、すべて学べる集まる集客カレッジがおすすめです。
まとめ:無料から満足度が高いからこそ有料ユーザーが増える
Netflixのマーケティング戦略は、広告の他にも各SNSでショート動画による露出で認知度をたかめて新規顧客を獲得し無料のユーザーからファンをつくり、さらに長期的なファンに育て上げています。
SNSやSEOを駆使した認知度向上、簡単でわかりやすい会員登録プロセス、ファミリー層への配慮、懐かしい作品を通じた顧客層の拡大、そして顧客をファンに変えるためのオペレーションは、他の企業さらには個人起業家にとっても参考になる成功事例です。
ただ高品質な作品を届けるだけでなく、ユーザーがいつでもどこでも好きな時に好きな動画をストレスなくみれる環境、余計なものが省かれて作品の世界観に没入できるのは、まさに家で次々最新作の映画をみているような感覚を体験できるのがファンを獲得しつづける理由でしょう。
私たちもたとえばYouTubeで新しいファンを掴みながらも、独自のコンテンツやWEBサイトに誘導することでより提供しているサービスに没入してもらうことができるのではないでしょうか。
そういった点では昨今のオンラインサロンの運営も、余計な宣伝の入らないプラットフォームなどの場所を選択すると一層プロフェッショナル感とユーザーのサービスへの集中力が増しそうですね。
出典
https://www.britannica.com/money/Netflix-Inc
Digital Data Design Institute at Harvard
Sharpen